子どもはこうやって文法をマスターする
3歳くらいの小さな子でも、一人前におしゃべりをし、大人を感心させることがあります。
体は小さいですが、大人のようにしゃべっている姿を見ると子どもが言葉を吸収する能力はとても高いんだなと思います。
子どもはどうやって言葉を習得するのでしょうか?
文法ルールの習得について述べたいと思います。
よく、子どもは親や周りの人のマネをしながら言葉を覚えるといわれますが、マネをするだけで言葉を習得しているわけではありません。
もちろん、マネもしています。マネをしながらあることもしているのです。
何かというと文法ルールを自分で探り、当てはまりそうなものに応用し、試行錯誤しながら言葉を習得しているのです。
まず、その言葉がどういう状況で使われているのかを分析、大まかなカテゴリー分けをし、色々と当てはめて、間違いながら長い期間をかけて正しい使い方をマスターします。
例えば日本語を習得する場合ですが、「~の」という言い方を覚える時、「私の本」「ママの顔」「犬の鳴き声」「大きいの犬」「赤いの服」などと小さい子が話しているのを聞いたことがないでしょうか?
子どもの脳では(名詞を説明するときはそれに~のをつける)というルールが発見され、それを「大きい」や「赤い」などにも同じように応用しているのです。正しく「大きい犬」「赤い服」と言えるようになるまで数ヶ月かかります。
今のは日本語を習得する場合でしたが、英語圏の子どもが英語をマスターする場合にも同じことが起こります。
例えば●●したと過去のことを話す場合、英語では動詞の後ろにedをつけるというルールがあります。
play →played
watch → watched
look → looked
しかし、不規則動詞といってこのルールに当てはまらないものもあります。
come → came
go → went
have → had
などです。
(子どもによっても個人差があり、全く同じようなプロセスを踏むというわけではありませんが、)子どもはまず、過去のことを言うには動詞にedをつけるというルールを発見します。
そして応用します。
例えば、
I goed to the park.や Mommy comed.
あるいはこんな場合も
I wented to the park. Mommy camed.
子どもが大人のマネだけしているのなら、こういった間違いはしないはずです。
マネだけで言葉の習得ができるのなら、それまでに聞いたことのあるフレーズしか話さないことになってしまいます。
そうではありませんよね、文法のルールを見つけ出せるからこそ、今までに自分が聞いたことのないフレーズでも自分で文章を作って、話すことができるのです。
上記の例からも、子供自ら文法ルールを探り、色々と当てはめ、実際に大人とやりとりしながら長い時間をかけて正しい使い方をマスターするということがわかります。
上で述べた日本語をマスターする時の例ですが、外国人が日本語をマスターするときもあのような使い方をする場合がよくあるそうです(大きいの本、赤いの服など)。
大人の場合、人によっては文法の習得が途中で止まってしまい、いつまでたっても「大きいの本、赤いのふく」と間違った使い方が残ってしまうこともあるようです。
小さな子供の場合はもともと脳が言語習得用にプログラミングされているので、時間はかかるけれどもルールを探り、応用するという行為は、無意識に自然にできるのです。
大人は意識的に外国語を学ぶので使えるレベルに達するのは早いが、この「意識的」ということ、つまり、正しい使い方、間違った使い方を分析をやめてしまうと、そこから子供のように外国語を習得するということはできなくなるのです。大人が外国語をマスターするには不自然な働きかけが必要だということです。上達することに無関心になってしまえばそこで止まってしまいます。
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